QED スピーカーケーブル比較試聴

　今回はQEDのスピーカーケーブル Profile 79strand, Signature Revelation, SUPREMUSの3モデルをレポートします。TIDALのMASTER(スタジオクオリティ)から3曲を共通音源として使用します。

TIDAL音源は、Audirvanaを経由しAudiolab 8300CDでD/Aコンバートされ、

パワーアンプAudiolab 8300XPで増幅されます。

モニタースピーカーにはQ Acoustics Concept300を使用します。

再生する音の大きさを同じにして、

8300XPとConcept300の間を3種類のスピーカーケーブルに繋ぎ変えます。

8300CDと8300XP間は、質の良いラインケーブルとして評価が高いQED Reference XLR 40 Analogueを使用します。

上段がaudiolab 8300CD, 下段がパワーアンプとして使用したaudiolab 8300XP。接続はXLRによるバランス接続。

Q Acousticsのスタンドマウント型スピーカーの最高峰Concept300を使用します。

QED Profile 79 Strand

Profile79Strand　は、70年代に発表されてから未だ生産が続くロングラン製品です。

"Killing Me Softly with His Song / Roberta Flack"

24bit/96kHzロバータ・フラックのKilling Me Softly With His Songが、安定感ある音で再生されました。

我々はProfile79Strandを年間で大量に消費しており、最も聴き慣れているケーブルと言えます。

隅から隅まで熟知しているとケーブルと言っても過言ではありません。

ロバータ・フラックのボーカルが明瞭に聴こえます。

コーラスやエレピ、ギター、ベース、ドラムなどもイメージ通りに聴こえて来ます。

"Little Sunflower / Freddie Hubbard"

次は24bit/88.2kHzフレディー・ハバートのLittle Sunflowerです。

リズムセクションとピアノのグルーヴ感が肝になる曲ですが、きっちりと再生されています。

パーカッションやドラムは力感に溢れ、シッバル系は美しく伸びやかに再生され、レンジも広く感じます。

トランペットやフルートも明瞭に響いています。

"Da Funk / duft punk"

24bit/88.2kHzダフト・パンクのDa Funkです。

TB303とTR808全快という感じの曲ですが、電子音楽の持つパワー感やうねりがきちんと表現されています。

特にキックがもたつかずに聴こえるので、改めてProfile 79 Strandの優秀さを認識しました。

とても1000円以下/1mのケーブルとは思えません。

QED Signature Revelation

次にQEDの上位機種Signature Revelationを聴いてみましょう。

Signature Revelationは、見た目の美しさと情報量の多さに定評があり、

ジャンルを問わず最高のパフォーマンスを提供してくれます。

Killing Me Softly With His Songを聴いてみます。 (Profile 79Strandに比べ)確実に情報量が増えています。

キックやベースも前に出たような感じがするし、アコギが明瞭に聴こえます。

エレピのトレモロ感やコーラスのエコーが、より響きとして捉えることができます。

Little Sunflowerも(Killing Me Softly With His Songと)同じ傾向です。

情報量が増え、低音のエネルギー感が上がり、奥行き感や広がり感も増した感じがします。

特にパーカッションやスネア、ハイハットの響きが良く聴こえます。

これは奥行き感が増しているからなのでしょう。

Da Funkはどうでしょう。

まずイントロ SEのノイズ量（街の音）が増えたのに驚きました。

キックとTB303もより鮮明に聴こえます。

低域がきちんと再生できるので、スピード感が上がったように感じます。

QED SIGNATURE SUPREMUS

最後にSignature Supremusを聴いてみましょう。

Signature SupremusはQEDの最上位機種で、

社史全てのテクノロジーとノウハウを投入した最高傑作だとアナウンスされています。

Killing Me Softly With His Songを聴いてみます。 衝撃です、、、オーディオ機器の存在が消えました。

Little Sunflower、Da Funkも聴いてみます。

同様にオーディオで再生している感が無くなりました。

3曲共に同じ感覚です。 目の前のスピーカーの存在が消えたように感じます。

ただ　音楽だけがそこに存在する感じです。

先日　評論家の山本浩司先生にConcept300を試聴して頂いた時に「スピーカーが消える」と表現されました。

横で聴いていたので、あまりピンと来ませんでしたが、

自ら体験してみると「スピーカーが消える」という感覚がこういう事なんだと解ります。

思い起こせば、山本先生がConcept300を試聴した時もスピーカーケーブルはSignature Supremusを使用していました。

パワーアンプは異なりますが、どうやらスピーカーケーブルが大きく影響しているようです。

当然スピーカーケーブルが良いだけではいけません。

スピーカー、アンプ、そしてコンバーター、音源、接続ケーブル

全てが合致してこそスピーカーの存在を消せるのだと思います。

この状態で試聴できれば、リスナーはひたすら音楽に没頭できるでしょう。

それは音楽好きにとって理想の状況です。

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