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Revox MINI G50, BASS S04に寄せて - イースタンサウンドファクトリー

WORKS導入実績

REVOX MINI G50 / BASS S04 ACTIVE に寄せて

HM RVX MINIG50

5月13日に公開される李相日監督の最新作「流浪の月」の音楽を手掛ける原摩利彦さんは

昨年"ALTERNATIVE KYOTO もうひとつの京都"にて白木良氏との共作《Altered Perspectives》

"のせでんアートライン2021"で津田直氏との共作《7+1 / 舞い降りてくる星辰、光を放つ》

といったインスタレーション作品を発表し、その際にREVOXのスピーカーを使用していただきました。

 

今回は自身の作品制作の他に野田秀樹氏の舞台音楽制作、アート・コレクティヴ「ダムタイプ」への参加など、

多方面で精力的に活動を続ける原さんにREVOXのコンパクト2ウェイ・スピーカー MINI G50

とアクティブサブウーファ BASS S04 ACTIVEを試聴していただき、

頻繁に使用していただいているREVOXへの印象について随想録を執筆していただきました。

また今回試聴した楽曲のプレイリストもご用意いただきましたので併せてお楽しみください。

 


 

 

 

 REVOX Piccolo S60に出会ってから、すっかりREVOXの音に魅了されるようになった。パッシブスピーカーPiccolo S60は、1辺わずか14cmという小さなボディからは信じられないほどパワーがある。

 京都府北部天橋立の元伊勢籠神社境内で展示したオーディオビジュアル作品《Altered Perspectives( 摩利彦+白木良)では12台使用したが、虫の声と混ざり合いは見事であった。銀座の某アートラウンジでは10台を天井に埋め込んで使用、京都エースホテル中庭でのインスタレーションでは、Outdoor I808(4台は地面、4台は地上4mに設置)使ってみたが、とても気持ちのよいサウンドスケープを作ることができた。

 

 

 今回はG50BASS S04 ACTIVEである。届いた箱を開けてみると、その小ささと大きさに驚いた()。直方体のボディの幅はわずか10cmほどである。一方、サブウーファはPiccolo S60を大きくしたような立方体(40 cm、厳密には立方体ではない)でパワードである。これを見た時にすぐに展示に使いたい!と思った。白モデルもあるので、ホワイトキューブや暗い空間が多い展示スペースでは美しいだろう。不思議なのは、Piccolo S60とあまりにも大きさが違って、その中間ぐらいの大きさのモデルがあっても良さそうなのだが、それが見当たらないことだ。どのような組み合わせを想定されているのだろうか?

 グレン・グールド演奏のハイドンのピアノソナタ56番ニ長調をかける。ハイドンの後期、そしてグールドの晩年の80年代の録音(特に第1楽章の冒頭の2)は洗練されていて無駄がない。定位がよいためかG50で聴くと手をのばせばピアノの音を掴めそうな気さえする。今度はジョン・ケージの「In a Landscape」へ。ピアノの残響の中へと入り込む。

 

 

 私事であるが、幼い息子と一緒に音楽を聴く時、低音が強すぎると耳にダメージを与えないかと心配してしまうことがある。かといってiPhoneなど小さすぎるスピーカーの出音に慣れてしまうのもどうかと思う。なのでG50くらいの大きさのスピーカーで、このくらいの低音の出方だと耳に負担がかからずに、低音の気持ちよさも感じられる。

 大人の楽しみではないが、ズンと深いところから低音を感じたい時にBASS S04 ACTIVEをオンにする。弾力が感じられるような心地のよい低音。自宅では爆音を出すことは叶わなかったが、きっと広い空間だと主張しすぎることなく「自然に」音像を大きく再生できるだろう。

 

 

「いい音とは何か」という問いの答えは十人十色である。私がスピーカーに求めているのは「音楽をもっと聴きたくなること」が第一にある。もっと聴きたくなれば、それは「いい音」なのだ。もうひとつは「スピーカー以外の音、既にそこにある音に馴染むこと」である。ヘッドフォンやイヤフォンと違うのは、スピーカーとリスナーとの間に距離があり、多くの場合、他の音が既に存在している。そこで音楽が鳴るのであるから、既にある音とよい関係を結べるのがいいスピーカーの条件ではないか。

 

 

 G50はリビングや書斎、寝室で使うのにちょうどよいサイズだと思う。ボディが小さいとどこか「音質はそこそこ」と思い込んでしまうことがあるが、Piccolo S60と同じくG50もそんなことはない。深夜に小さい音量でそっと音楽をかけてもいい。そしてBASS S04 ACTIVEは音楽により浸りたい時に。と書いたが、本音を言うと、BASS S04 ACTIVEを今すぐ展示空間で使いたくてたまらない。横長の大きな映像作品など6.2ch8.2chのように使うと絶対に映像と音とよいバランスが保てるはずである。

 

 これからもどんどんREVOXを使う機会が増えるだろう。


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*今回試聴していただいたREVOXのアクティブサブウーファ BASS S04 ACTIVE。

今後原さんのインスタレーション作品に使用されることを期待したい。

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*同じくしていただいたREVOXのコンパクト パッシブ2WAYシステム MINI G50。

フロントバッフルにガラス素材を使用したラグジュアリーな外見と

本格的な音楽再生を可能にする性能を併せ持ったREVOXの製品の中でも非常に人気の高い製品。

 

REVOX製品は全国の取り扱い店舗及び弊社ECサイト楽天市場にて販売中

 


 
最新 リリース 情報

 

 

 原 摩利彦 "流浪の月"

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2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆうのベストセラー小説を、『悪人』『怒り』の李相日監督が広瀬すず&松坂桃李 をW主演に迎え映画化。

共演には横浜流星、多部未華子ら豪華キャストが出演。

公園で雨に濡れた女児を保護するも 誘拐罪で逮捕された“加害者”の青年と、“被害女児”とされた少女が、事件から15年後に再会するが・・・。

“許され ないふたり”の儚く切なく、けれど揺るぎなく愛おしい物語。

『パラサイト 半地下の家族』のホン・ギョンピョによ る美しい映像と、

現代アートから、舞台芸術、映像の世界まで幅広い分野で活躍し、

国内外から注目される気鋭の音楽家、原 摩利彦による繊細な音楽が心を震わす。

 

 

タイトル:流浪の月

アーティスト:原 摩利彦

発売予定日:2022年5月6日(金)

品番:RBCP-3428 JAN:4545933134287

価格:2,750円(税込)

ジャンル:サウンドトラック

発売元:ランブリング・レコーズ

 

(レーベルウェブサイトより転載)

 

 

 

詳細情報

 

Rumbling RECORDS

 


原 摩利彦 プロフィール

  • 京都大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科修士課程中退。
    音風景から立ち上がる質感/静謐を軸に、ポスト・クラシカルから音響的なサウンド・スケープまで、舞台・ファインアート・映画など、さまざまな媒体形式で制作活動を行なっている。ソロ・アーティストとしてアルバム《Landscape in Portrait》、《PASSION》をリリース。亡き祖母の旅行写真とサウンドスケープの展覧会《Wind Eye 1968》を発表。坂本龍一とのセッションやダミアン・ジャレ+名和晃平《VESSEL》、野田秀樹の舞台作品、《JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS 》パリコレクションの音楽などを手がける。アーティスト・コレクティブ「ダムタイプ」に参加。

    令和3年度京都府文化賞奨励賞受賞。

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