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オーディオ評論家 山本浩司先生 Q Acoustics 5020 - イースタンサウンドファクトリー

WORKS導入実績

オーディオ評論家 山本浩司先生 5020 試聴

YMMT 5020

オーディオ雑誌HiVi、ステレオサウンド等でハイエンドオーディオ評論をなさっている山本浩司先生の都内アトリエを訪ねました。

 Q Acousticsの新商品 5000シリーズの中から5020を試聴、評価していただきました。

 

*本記事には先生が使用した作品が試聴できるようになっております。ぜひ聴きながらお読みください。

なおこの音源はSpotifyやYoutubeですので先生が試聴したソースとはフォーマットや音質が異なります。ご了承ください。

試聴機材

  • Q Acoustics 5020

5020 RWBLQ Acoustics 5020

新開発のドライバーを使用したQ Acousticsの上位モデル 

 


はじめに

 今日はQ Acousticsの新商品ラインである5000シリーズの中から5020を聴きます。
 Q Acousticsというメーカーの製品は過去に何度も評論をしていますが、非常にアフォーダブルであり、価格対満足度の高いスピーカーを作っているメーカーです。
 Q Acousticsには3000iシリーズという普及価格帯のラインナップがありますが、これはペアで3万円代からという価格からは到底考えられない性能に大変驚かせられました。
 5000シリーズはその3000iシリーズと最上位のConceptシリーズの中間に位置する新しい商品ラインになります。

 

 

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 今日聴く5020は低域が125mmのC3(シーキューブドと発音するようです)ウーファーと高域が25mmのツィーターがマウントされたブックシェルフの2WAYスピーカーです。なお、このC3 (シーキューブド=コンティニュアス・カーブド・コーン)というウーファーユニットは高域ツィーターと共に新開発されたもので、5000シリーズに初めて採用されたもののようです。

 また、5000シリーズには他のモデルとしてサイズが一回り小さいブックシェルフタイプの5010、フロアスタンディング型が5040、そしてセンタースピーカーの5090があります。(*2023年8月現在5020以外のモデルの国内取扱については未定です)
 今日聴く5020のサントス・ローズウッドは非常に高級感のある仕上げです。国内の取扱としては他にサテン・ブラックがあるようです。
またバッフルは黒い鏡面仕上げのようなグロッシーな仕上がりで、3000iよりもスタイリッシュさが一段上がった印象です。

 

 


試聴

  

 それでは最近良く聴いているアナログレコードとデジタル音源を中心に音の確認をしていきます。

 まずはアナログから聴きましょう。

●Fire And Brimstone / Hummingbird / We Can't Go On Meeting Like This

 

 イギリスのロックバンドであるハミングバード(Hummingbird)がドラムにバーナード・パーディ(Bernard Purdie)を迎え1975年に発表したアルバムです。
 ちなみにバーナード・パーディはソウル、R&B、ジャズといったフィールドで活躍してきた名うてのドラマーです。
 

 1曲目のFire And Brimstoneで聴けるドラムの音、特にスネアの抜けは驚異的な音で、アナログで聴く楽しさや面白さが際立ちます。
 これは5020のウーファーのリニアリティが良いからこそ得られるものです。C3ウーファーが入力される音楽信号に対して正確に追随してくる優秀なドライバーだという事がわかります。

 

 ちなみにこの曲は音の立ち上がりのもたつきや拡声時の時間軸に乱れがあるようなスピーカーだと、ここまでの音楽体験にはなりません。
 音がパンと立ち上がって、スッと消えていく、こういったトランジェントの良さは小口径なウーファーならではのものかもしれませんが、5020がこの点において非常に優れている事は間違いありません。
 感度が88dBということで最近の同型同価格帯の中では比較的高感度です。これも要因の一つかもしれません。

 

 

 

●Two Trains / Little Feat / Dixie Chicken

 

 

●Roll Um Easy / Little Feat / Dixie Chicken

 

 次は僕が高校生の時から愛聴しているリトル・フィート(Little Feat)の1973年のアルバムです。
2曲目Two Trainsと3曲目Roll Um Easyを聴きました。
 

 これはすごいですね。久しぶりにとても感動しました。
 このバンドはリズム・セクションが非常にグルーヴィで躍動感に溢れていますが、先程のハミングバードと同様にこういった部類の表現は非常に優秀です。
 それとこのスピーカーで聴くと、バンドのリーダーでスライド・ギターの名手でもあるヴォーカルのローウェル・ジョージ(Lowell George)の歌がとても良かったです。それはもう、めちゃくちゃ良かった。

 そもそも彼は歌も上手く声質も良い人ではあるのですが、その声質のニュアンス、声のセクシーさといったものがよく表現できている。やはりこの帯域、つまり中域から中低域の表現の豊かさがこのスピーカーは突出して良いです。

 

 

 

●Hüttengriffe / Wolfgang Muthspiel / Angular Blues

 

 

 3枚目はオーストリア出身のジャズ・ギタリスト ウォルフガング・ムースピール(Wolfgang Muthspiel)のアルバムです。本作はベースとドラムを迎えたトリオ編成によるものです。

 

 このアルバム、リリースはドイツのECMからなのですが、録音は東京池袋のStudio Dedeというスタジオで行われました。レコーディングエンジニアは松下真也さんという30代半ばの若い方です。

 

 ちなみに彼はルディ・ヴァン・ゲルダーが使用した事でも知られているスカーリーのカッティングマシンをはじめとしたヴィンテージ機材を自らレストアできるすごい人なんです。

 

 音の方はトリオによる丁々発止のインタープレイが非常にスリリングでとても良いです。こういった生々しさを非常に良く表現できていると思います。
 ECM独特の空気感もしっかりと再現していますね。

 

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 山本先生の視聴環境にセットされた5020

 

 

 さて、5020を聴いている本日は2023年7月中旬でありまして、全国的に非常に暑い日が続いております。
 僕も例に漏れず暑さに辟易としていて、仕事の合間に清涼感のある音楽を求めては音源を漁る日々が続いています。そんな中最近見つけたのがトミー・リピューマ・ワークス(Tommy LiPuma Works)というアルバムです。
 1960年代からアル・シュミット等いい音を作るエンジニア達とタッグを組んでは素晴らしいレコードをいくつも世に送り出し、2017年に惜しくも亡くなったトミー・リピューマという名プロデューサーがいました。
 本作は彼の手掛けた作品を集めたコンピレーションアルバムで僕の最近のお気に入りです。

 この中からいくつかデジタルソースで聴いていきましょう。

 

●Breezin' / George Benson / Tommy LiPuma Works

 

●The Lady Wants To Know / Michel Franks / Tommy LiPuma Works

 


●Who'll Be The Fool Tonight / Larsen-Feiten Band / Tommy LiPuma Works

 

●All The Way / Jimmy Scott / Tommy LiPuma Works

 

 非常に長いキャリアを誇るプロデューサーですから彼のキャリアを網羅的に集めている本アルバムでは曲が発表された時代による音の違いや特徴があります。
 例えば70年代の作品は渋く実在感のある音、80年代はきらびやかな音、時代が下り21世紀になると現代的でブライトな感じの音というように、音楽にその時代の刻印がされているのが面白いところなのですが、5020はその違いを克明に描き分けています。
 この事が意味するのは5020がハイ・フィデリティ(高忠実度・高解像度)なスピーカーであるという事です。

 

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 5020試聴中の様子


 

 まとめ

 

 やはりQ Acousticsは音のまとめ方が非常に上手い。

 音楽を構成するなかの重要な周波数帯域である中低域から中域にかけての音の表現力、リニアリティが抜群に良いですね。これはQ Acoustica製品のすべてに共通する、謂わばこのメーカーの強みであると思います。

 従来のモデルとの比較したときの違いについて触れると、5000シリーズはキャビネットの板厚が対3000iシリーズ比で25%厚くなっており、キャビネットの剛性が高くなっています。

 キャビネットの剛性が上がったことで音がデクレッシェンドしていくところ、つまり音の消え際やディケイの表現力が大きく向上していると感じられました。
 またバッフル面が硬質アクリルとブチルゴムの2層構造になっており、ドライバーの発する余計な振動を吸収しているということです。これは同社の最上位シリーズであるConceptシリーズのキャビネットに使われているGel Core(ジェルコア)という手法を応用したものです。

 これによって3000iと比較すると、聴感上の音のバランスの良さ、良好な帯域バランスはそのままに高域がより伸びているように感じられ、明るいキャラクターになったという印象です。

 とはいえ決して”ドンシャリ”な音という意味ではありません。
 この5020はQ Acousticsが元来得意としている中低域、中域の厚みは維持しつつ、高域の表情が豊かになったと言う事ができると思います。

 


▼製品紹介

 

●Q Acoustics 5020  

 5020image

 

  • 製品仕様 

     

  • 周波数特性 53Hz〜30kHz

  • 低域ドライバー 125mm C3(コンティニュアス・カーブド・コーン)ウーファー
    高域ドライバー 25mm ツィーター

  • キャビネット  HDF(バッフル材質)+ 硬質アクリルトリム, ブチルゴムレイヤー
  •                     MDF(バッフル以外の材質)
  •         リア・バスレフ型/P2Pブレーシング実装
  • 感度 88dB

  • 推奨パワーアンプ出力 25W〜100W
    外形寸法 284 x 180 x 293 (HxWxD/mm)

  • 重量 7 kg (1台)

 

ご不明点やご購入を検討する際は、弊社までお問い合わせください。

 

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上記ストアで販売予定です。 不明点等お気軽にお問い合わせください。


ESF FOR RENT (ESF取り扱い製品貸し出しサービス)

 

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イースタンサウンドファクトリーが取り扱う製品を、お客様ご自宅の環境で試聴して頂ける試聴機貸出サービス(保証金必須)をご用意致しました。

試聴後製品が気に入られた場合、デモ機を返却していただき新品製品をご購入いただけます。デモ機の正常動作が確認でき次第、保証金は 全額返還 致します。

ぜひお試しください。

 


 

●山本先生のこれまでの弊社取り扱い製品試聴記事も是非合わせてご一読ください。

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山本浩司先生 プロフィール

  • ステレオサウンド社の雑誌「HiVi」「ホームシアター」編集長を経て、オーディオ・ヴィジュアル評論家へ転身。最新のオーディオ&ヴィジュアル機器を雑誌やWEBで評論している。
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